今年は広島平和記念資料館がリニューアルされた。
私も平和記念資料館には人生で3〜4回訪れているが、3年ほど前に訪れたときにはリニューアル作業中で、一部分にしか入場できなかったことを記憶している。報道によると、どうやら客観性を重視し、「実物展示」を増やしたそうだ。

こういった資料館があることは、当時を体験できない世代にとっても大切な場所だ。遠く離れた場所にいても情報は得られるかもしれないが、その場所に行き体験することはまた大きな意味がある。

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さて、先日、東日本大震災の震災遺構のひとつ、気仙沼市東日本大震災遺構・伝承館を訪れる機会があった。今年の春にオープンした施設だ。
震災当日まで宮城県気仙沼向洋高校の校舎として利用されていた建物を中心に、震災の様子を見ることができるようになっている。
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津波を受けた建物内部には、そのままの姿が残されている。

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紙のようなものまでそのまま無造作に残されている。

この伝承館では余計な説明はほとんどなく、いわばそのままの姿をありのままに残すことで、見るものに対してよりリアルに震災や津波の怖さを提示しているように感じた。

伝承館の建物、宮城県気仙沼向洋高校は、幸いにして東日本大震災で死者が出なかった。だからこそこうして資料館として残すことができたのだろうが、もしここに死者がいたとしたら、その建物を保存し公開することに反感を持つ遺族もいることだろう。

しかし、こうした施設があることで、震災の被害を追体験できることも確かだ。

ダークツーリズムの抱える問題をはらむことは間違いないが、こうして残された震災遺構は、ぜひ多くの人に見てほしいと感じた。

特に、これから時を経れば経るほど、当時のことを知らない世代が増えていく。そのときのためにも重要な施設である。