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アートマネジメント、舞台照明、表現教育、地域コミュニティ文化、webマーケティング、金融をたしなみたい。趣味だじゃれ。

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グルーポンとミュージアム・劇場というおもしろいエントリーがあがっていたので便乗して書く。

グルーポンというとおせち問題もあって飲食店の話がよく引き合いに出され、「飲食店搾取だ」なんて言われるけど、クーポン提供企業のビジネスモデルによってはものすごく優良な顧客獲得スキームだと思う。そのモデルとは、「在庫処分」の場合である。(グルーポン系って、むかしはこの在庫処分的側面でクローズアップされていた気がしたけど思い違いかな?)

この在庫処分というと、おせちのような飲食店のケースはちょいと当てはまらない。レストランがクーポンを発行したら、そのレストランは将来に備えて新しい在庫を新たに作り出さないといけないわけで、これは在庫処分とは言えない。
そうではなくて、もともとあった在庫を処分する形のものはとても面白い。続きを読む

ちょうど昨日と今日、某芸術系民間助成団体の報告会が開かれている。その中でアートNPOやアートプロジェクトの「ファンドレイジング」の話が出ているらしい。(「らしい」、と書くのは自分は出席していないからだ。)

ファンドレイジングというのはつまり資金調達のことである。
国も地方自治体も民間企業もNPOも話題の独立行政法人も、どこもお金がない今日この頃だが、やはり同様にお金が無く、さらにお金を生み出す(収益をつくる)ことが難しいアート系団体にとって、資金調達はとても重要である。

(その資金調達、昨今はやりの言葉で言うところのファンドレイジングは、「寄付」という名前に置き換えられることもあって、私もかつて括弧つきで寄付という名のファンドレイジングがどうのと書いたことがある。が、ファンドレイジング=寄付とすると語弊があるので今回は寄付=ドネーションと呼び、ファンドレイジングのひとつがドネーションであるとして話をしよう。)続きを読む

静岡県知事選挙で、元静岡文化芸大の川勝平太氏が当選確実となった。

ま、私は静岡県民じゃないから川勝さんについて何か言及することはしないけど。

さて、この静岡県知事選挙。
自民vs民主の構図で接戦の選挙戦になったわけだ。
かなりの激戦、一体誰が勝つんだという状況で、投票が終わった直後に当確がでるどっかの兵庫県みたいな選挙とは違ってもつれにもつれた感じだった。

そんなとき、注目するのは開票状況である。

しかしなんと、本日の開票中、静岡県のサイト(静岡県選挙管理委員会のサイト)がすっごい重くてリロードしてもなかなか開票状況が見られないという状況だった。
地元新聞である静岡新聞のサイトもぜんぜん繋がらないという状況。
東京のテレビやラジオでは、どう考えても静岡県知事選挙の開票速報なんてやらないし。

えーなにこれーどうやって開票状況知ればいいんだよみたいに思っていたら、ここで最近おなじみtwitterが大活躍。

twitterの#shizuokaを見ていたら、開票速報が流れてくるの!

当初は自民候補が優勢だったのが、とある時点で川勝候補が逆転。静岡県選管のサイトを見ても静岡新聞のサイトを見ても分からなかった開票状況が、twitterを見ると分かってくるのであった。


それにしても今回は、開票が進むにつれて、ついに逆転が起こるという面白い選挙だった。

開票の一次情報は、とにもかくにも選挙管理委員会からのそれしかない。選管からの発表は、ホームページに掲載するものもあれば、開票所にあるボードに書いていくものもある。(私は市議選とか市長選とかの、開票所が一カ所の選挙の開票しか見に行ったことがないのだが、そういうときは、開票場所に30分刻みぐらいで開票状況が掲載される。そしてマスコミがそれを見て、報道を行う、という感じ。また、開票作業自体は遠目で誰でも見ることが出来るため、各陣営の人が、双眼鏡を持って票読みをしていたりもする。)

いずれにせよ、一次情報は選管のもの。そういう意味では、twitterに流れた開票速報も、選管の発表をどっかのマスコミがながして、それがtwitterを通して広まったものだ。だから、twitterがすごい前に、一次情報は別のソースに頼っているというインターネットのこれまでと同様の状況ではある。しかし、一次情報はどこにせよ、「リアルタイム」でtwitterが大活躍した事例を見てしまった私は、けっこう今感動しているのである。

おそらく3年ぶりの再会だった。
先日、とあるカフェに入ったらたまたま友人が目の前に座っていたのだ。コンサルティング業界で働く彼は、超絶的に頭が回転しているのだが、世間話をしていたら突如、彼が思い描いているという新しいビジネスの話になった。なになにと訊いてみると、位置情報について喋りはじめるではないか。もそもそと鞄の中からパソコンを取り出したかと思えばいきなりプレゼンを始めるし。どうやら訊けば、もともとRFIDからはじまり、位置情報ビジネスを追っかけていたらしい。3年前はそんな話訊いたことなかったのに。

ということで、私も久々に最近の位置情報サービスについて書いてみようと思う。彼と以前に会った3年前(2006年の前半)、私はこんなエントリーを書いていた。

[nekodemo]地図情報サービスの明日はどっちだ──その1

[nekodemo]地図情報サービスの明日はどっちだ──その2

[nekodemo]地図情報サービスの明日はどっちだ──その3

[nekodemo]地図情報サービスの明日はどっちだ──その4(「街をつくろう」がおもしろい)

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個人間融資をネット上で行う「ソーシャルレンディングサービス」のmaneoに行ってきた。
maneoは10月のサービス開始を目指しているそうだが、ひとあし先にデモ画面など見せてもらったのでここに書いてみよう。

そもそもソーシャルレンディングとは何かという話だが、個人が個人にお金を貸し出す仕組みのことである。世界的にはゾーパとプロスパーが有名。(maneoで聞いたところによると世界には30以上の同様のサービスがあるらしい。)
(国内では、やっぱりあのSBIが手を付けていて、プロスパーと提携して法人をつくっている。ゾーパも日本進出しているが、それぞれ今なにやってるのかよく知らない。)

以前、こういうソーシャルレンディングや、ちょっと畑違いかもしれないがマイクロファイナンスについて考えたことがあって、この分野は気にはしていたのだが、ついにこの秋、ゾーパでもプロスパーでもなく、国内からmaneoのサービスインとなったのである。

ネットと金融の融合というのはずいーぶん前から言われているけれど、ネットと金融を融合した成功事例は、結局トランザクションをネットで完結できるインターネット証券以外にろくなものがなくて、もうちょっと面白いのなんか無いのかというのが課題であった。ネット証券もネット銀行もネット生保も、時間と距離を超えるという意味のネットの強みを活かしているのは間違いないが、それは「コスト削減」の強みであり、ネットの持つプラスの特徴を活かしたサービスが生まれないのが現実であった。
しかしこのソーシャルレンディングは、コスト削減の強みを持ちつつも、さらにP2P融資というネットならではの強みを活かしたナイスアイデアであるのだ。

ソーシャルレンディングを日本でやるには、事業モデルとしては課題は多いと思うが、なんかこういうチャレンジは楽しいので応援したい。

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