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アートマネジメント、舞台照明、表現教育、地域コミュニティ文化、webマーケティング、金融をたしなみたい。趣味だじゃれ。

review

映画「あのこは貴族」を見た。

前半は、貴族と一般人とのギャップが描かれる。

貴族である華子が松濤に住みながら家事手伝いで不自由なく暮らしている一方、一般人である美紀は、富山の地方生まれで学費を自分で工面しなければならないほどの暮らしぶりである。この対比の感覚、見たことある。

ちなみに台詞の中には出てこないが、美紀の地元の駅として登場したのは富山の魚津駅である。台詞の中だけで登場する「アピタ」なんて、松濤には存在するはずもない典型的な地方商業施設であり、北陸方面の地方都市によく見られる歩道上アーケード形式のシャッター商店街や、同窓会が開かれるホテルの宴会場の安っぽい感じとか、じつに地方感あふれた絵が登場する。

松濤の華子のほうは、現実的にはいくら松濤に住む開業医の娘と言っても、トイレの汚い安居酒屋に驚くようなことは無いんじゃないかと思うのだけれど、デフォルメされた貴族の姿として至極納得できる。

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文化系人たちが悶絶していると聞いて、映画「花束みたいな恋をした」を見た。

文学、音楽、漫画などのサブカル固有名詞がたくさん出てくるところが、ひとつのキャッチ―さとなって文化系の人たちがざわついているのだけれど、文化系じゃない人が見ると、サブカルの細かな話ではなく、男女がどんどんすれ違っていくという大雑把なストーリーで語られるんだろうな。

劇中では、映画「ショーシャンクの空に」やアーティストのONE OK ROCKという言葉も出てくるわけだが、サブカルな話題に寄ってそうで全然寄ってない、いわばサブカル系との断絶を意味するこれらの作品名やアーティスト名の選択を「ぷぷぷ」と笑えるかどうかが試金石となりそうである。続きを読む

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世界遺産に、長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産が決定した。おめでとうございます。
日本国内にいくつもある世界遺産の中で、個人的に最も興味が惹かれる遺産群である。

いわゆる「隠れキリシタン」については義務教育の教科書で軽く学んだ程度で、子供の当時は、歴史のひとつとして認識していた程度だった。

しかし大人になってから、青木保氏の著書「こころの最終講義」を読んだことをきっかけにして、文化のひとつとしての隠れキリシタンについて俄然興味を抱くようになった。

青木保氏は、別に隠れキリシタンや潜伏キリシタンの研究家ではない。臨床心理学者だ。よって歴史学者としての視点ではないけれど、著書「こころの最終講義」では、日本人の宗教性を示すエピソードの一事例として「隠れキリシタン」を取り上げていた。その内容がとてもおもしろかったのだ。

(隠れキリシタンが)聖書から得た話をずっと継承して持っていて、それが隠れキリシタンの人たちの神話として残っているということがわかったのです。
(中略)
それを日本人が聞いて、それが大事だと思って、さらに口伝えにしていくんだけれども、宣教師がいなくなってしまったので、だんだん変わっていったんでしょう。おそらく日本的に変わっていって、それがいま残っているというわけです。
こころの最終講義 (新潮文庫) 106ページ

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日本中を飛び回る仕事をしていたことがある。
文字通り北は北海道から南は沖縄まで駆けめぐっていた私は、主人公ライアン・ビンガムほどはいかなくとも、アレックスのように年間で6万マイルぐらいは貯めていたはずだ。

だから冒頭からはじまる、主人公が空港ゲートをスマートに移動する姿、マイレージを異常なほど集める彼の気持ちはよく分かって、笑うべきシーンだったのだけど自分と被って「苦」笑いしてしまったのだった。
私も荷物をいかに効率良く詰めるか、どうやってスーツケースを身軽に動かすか、なんていうノウハウを次第に貯めていったものだった。

映画「マイレージ、マイライフ」。アカデミー賞にノミネートされたものの、結局一部門も取れなかったということで上映館数も多くはない作品である。
だから期待をあまりすることなく見に出かけた。

それがどうして──。
いまこの瞬間、この作品に出会えたことに、私は感謝している。

映画のストーリーは以下の通り。(viaシネマトゥデイ
仕事で年間322日も出張するライアン(ジョージ・クルーニー)の目標は、航空会社のマイレージを1000万マイル貯めること。彼の人生哲学は、バックパックに入らない荷物はいっさい背負わないこと。ある日、ライアンは自分と同じように出張で各地を飛び回っているアレックス(ヴェラ・ファーミガ)と出会い、意気投合するが……。
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書評、と呼べるほどのものではないが、最近読んだ本で面白かったものを書いてみよう。

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