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アートマネジメント、舞台照明、表現教育、地域コミュニティ文化、webマーケティング、金融をたしなみたい。趣味だじゃれ。

パラリンピックの開会式の演出を、ウォーリー木下氏が務めたと聞いて、その映像を見てみた。
なんだか、あれやこれやの諸問題で批判されてきたオリンピック・パラリンピックの中で、ようやく演劇人が一矢報いたな、という感想を持ってしまった。
オリンピックの開会式・閉会式がひどかったらしいから、その反動もあるのだろうけど、どうやらパラリンピックの開会式は評判が良いそうじゃないか。
見たか、利権と遠い演劇人がこういうところで活躍するんだぞエッヘン、という気分に、業界の端くれの人間として思うわけである。
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前回[nekodemo]大湯環状列石の円形広場が示すもの〜もうすぐ世界遺産の続き。


ところで鹿角市には、世界文化遺産にまもなく登録されそうな大湯環状列石とは別に、既にユネスコ無形文化遺産に登録されている「大日堂舞楽」というものがある。
大日堂舞楽は、鹿角市の大日堂(大日霊貴神社)で正月2日に演じられている芸能である。
演じられる場所である大日堂を、私も何気なく見学してみた。本当に何気なく訪れたのだが、訪れてみて心底驚いた。それは、じつはここも「広場」だったことに気づいたからだ。

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大日堂のお賽銭箱にお賽銭を入れ、二礼二拍手一礼をする。ここまでは一般的な神社と同じだ。
しかし大日堂の堂の中に入ることができたので、何の気なしに入ってみる。

そうすると、どうか。

そこには、私が想像していた神社の本堂とはまったく異なる空間が広がっていた。

そこは「広場」であり、「劇場」だった。
大日堂舞楽が演じられる広場は、劇場なのである。続きを読む

先日、東京では都議会議員選挙が投開票された。
選挙のたびに思うのは、立候補者が自分の思いを訴えることのできる場所があまりに限られているということだ。特にお金を持ってない候補者は厳しい。
ネット選挙が解禁されたことで以前よりも主張を届けやすくなった側面はあるが、それでも現状のネット・SNSだけでは、その候補者や選挙自体に興味がない人には、そもそも候補者の声は届かない。リーチできない。

そんな中、民主主義的な意味でいろんな人に声を届けるための原始的な方法として、以前から何度も書いているが、自分の意思を支持者に伝えるために、あるいは通りすがりの人に偶然声を聞いてもらうために、「広場」が必要だと思っている。

via [nekodemo]いろんな広場の話

広場があれば、表現を届けることができる。
しかし今の日本では敢えて広場を作らない町の設計がおこなわれていることから、アーキテクトとしてそもそも他者に表現が届かない。思想が届かない。主張が届かない。


ところで、もうすぐ世界文化遺産に登録される気配がむんむんと高まっている遺跡のひとつに、秋田県鹿角市の大湯環状列石がある。縄文時代の遺跡である。(大湯環状列石が位置する秋田県「鹿角」市という市名からして、鹿の角をよく活用する縄文のにおいをそこはかとなく感じるわけだが、鹿角の地名の由来って縄文に関係あるのだろうか。)続きを読む

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