東京国際芸術祭時代からフェスティバル/トーキョーの作品は毎年いくつか見に行っている。演劇玄人が集っててきもちわるいなぁと思いつつ、でも特に海外作品ではどこからこんなのを発掘してきたんだというものが観られて楽しい催しでもある。

で、今年もフェスティバル/トーキョーのサイトで公演のチケットを購入しようとした。しかし、サイトがむずすぎてキィィィィってなった。
毎年こんなんだったっけ?

04

F/Tはいろんな公演があるからね。上のような公演一覧ページから、おもしろそうな公演をさがしてみる。まぁタイトルだけじゃわからないけどとりあえずここからスタートです。

01

そしてその中の一つの公演のページを見て、「よしこの公演のチケットを買おう!」と思うわけだ。

01a

そして上のスクリーンショットのように、チケット購入ボタンが目に入るので、ここをクリックしてみる。


02

すると上のようなページになる。
はて、いろいろチケットがあるのか。

02a


でも私は何も考えずに一枚だけ買いたいわけなので、一番上にあるシングルチケットというのをクリックする。



03

そしたらなんかびよーんって展開した。


03a

なんかよくわからないけど、「各プログラムページ」というハイパーリンクテキストをクリックする。

04

そしたら公演一覧のページが出てきた。というかこのページ最初に見てる気がする。


04a

既視感は気のせいかなと思い、再び見たい公演のタイトルをクリックする。


01

すると、公演ページに戻ってきた。これは間違いなくさっき見たページだ!
おかしい。
でも、きっとさっきはチケット購入とは関係ないボタンを押してしまったんだろうそうに違いないと気を取り直してよーくこのページを下へ下へとスクロールしていく。注意深く、下へ、下へ!


05

お、なんかあった!

05a

ほら、「チケット購入」はこちらっていうボタンがある! やっと見つけたよ。ということで自信満々でここをクリック。


02

すると上のスクリーンショットのページに遷移した。あれ、これさっき見たような……。
えーどこからチケット買えばいいの!?
私はチケットの説明を読みたいのではなくチケットを購入したいだけなんだ!

と思ってこれまた注意深く下に下に、スクロール。


06

おや! チケット購入ボタンがあるぞ。

06a

すかさずクリック。

07

今度は、タイトルこそ「チケット購入/会員登録」となっているが、ファーストビューには「チケット購入の流れ」しか載っていない。
ん? チケットはどこで買うのー
(ちなみにここで、さっきからずっと表示されているグローバルナビの青ボタン「チケット購入/会員登録」を何度も押してしまってふりだしに戻るをひたすら繰り返したのはここだけの話。)

いやまてよ、このパターンだと、もしかしてまた下へ下へとスクロールしていくパターンか!?

チケット購入-会員登録  フェスティバル-トーキョー FESTIVAL-TOKYO トーキョー発、舞台芸術の祭典
ちなみにこのページは、こんなに長〜いページです。

08

一番下に、あった!

08a

こ、今度こそチケットが買えるのかと思ってクリック……。

すると、無事外部のチケットサイト(ゲッティ)に飛べました。

なおゲッティは、チケット購入までの導線はまぁ良いとしても、一度購入したチケットの履歴を見つけるのが超面倒くさいインターフェースである。コンビニ支払いで払込票をあとで印刷しようとか考えてると、履歴がみつからなさ過ぎてキィィィィってなります。これは直接F/Tのせいではありません!


さて、なぜフェスティバル/トーキョーのサイトはこんな作りなのか。
今回の経験から考えたのは以下の通り。

・こんなサイトの作りじゃコンバージョン超下がるだろ!(私はマジに一度、ネットでのチケット購入を断念した。わからなすぎて事務局に電話しちゃった。)
・いや、そもそも「フェスティバル」なわけで複数公演を見に行くことを事務局は推奨したいのであり、シングルチケットをわざと買いにくくしているのでは?
・というかサイトから買う人(上記導線から買う人)なんていないから力を入れなかったのだろうか?
・あるいは、壮大な実験なんだろうか。これだけ大規模な演劇的催しはなかなか無いので、これでコンバージョンがどう変化するのかをひそかに見ているのでは? そうえいば去年はリスティング広告だしてた気もするし、国際フェスティバルとしてそういう新しい試みもやっているに違いない!
・これを他山の石として、チケット購入のコンバージョンを下げないための施策をそのへんの劇団に教えようっていう裏返しかも!


F/Tの真意はわからないし、上記のUIで買えなかったのは私が情弱だからと言われればそれまでだ。アクセス解析的なものは見られないから、余裕でしっかりチケット売れてるのかもしれないし、へんなやつがわーわー言ってるよって話かもしれない。でも、フェスティバル/トーキョーのクレジットにロフトワークが名を連ねておきながら、(このサイトを作ったのはどこの会社か知らないが)だいぶ情けないと私は思う。

F/Tの中に知ってる人もいる。しかしきっと、アート・演劇関係者やウェブ関係者はおつきあいもあってUIに突っ込み入れられないだろうから、干されるかなと思いつつ敢えて書いてみました。