ちまたでは、インターネットの地図サービスが流行中である。google map API、googleやMSNのローカル検索、Ajaxを使った各種のスクロール地図など各種様々なサービスが出てきている。つい最近も、昭文社のちず丸が地図を簡単にブログに埋め込めるサービス(ちず窓)をはじめたばかりだ。実際の利用ユーザーがそれぞれどれだけいるのか分からないが、地図サービスはニュースでも取り上げられたり、株式市場では地図関連銘柄が買われたりしているわけで、今後も期待のもてる分野であることは間違いない。

さて、地図を用いたいろいろなサービスがリリースされているが、かねがね私がインターネットで「欲しい」と思っていた地図分野は、「グルメ」情報と「不動産」情報である。これらは、テキスト情報だけでなく、視覚的な位置情報(地図情報)が加わることで格段に利用価値が高くなるはずだ。

さてまず不動産情報だが、既に不動産検索サイトはいくつかある中、地図から物件情報が検索できたら超便利なことは間違いない。

不動産の価格を決めるときの方法として最近よく使われるのは、収益還元法というやつで、何%の利回りが得られるのかという視点から価格を決定していくものだ。しかし一方、バブル時代には、利回りなど考えずに、単純に周辺事例を参考にして価格を決定する方法もよく使われた。

どちらの価格決定のやり方が正しい、というのはなかなか結論付けしにくところではあるが、いずれにせよどちらも素人には判断が付きにくいやり方である。利回りを計算するにもその地域の賃貸価格相場をある程度分かっていなければならないし、周辺のビルやマンションの売買価格を調べるのも大変だ。

そんなとき、地図から物件情報が検索できたらどれだけ便利なことか。

今までの不動産検索サイトでも、築年数や平米数などの条件から検索は出来たが、場所が「駅から徒歩○分」程度の情報しかないと、実際の物件イメージは湧きにくいものだった。いちいち住所を見て、地図と照らし合わせてみようとする行為も手間だし、そもそもマイソク(不動産屋にあるチラシ)には住所は載っていてもネット上の物件情報にはそんなこと載せていないことが多い。

海外では既に、こんなんとかあって、私は英語がよくわからんからこれらのサイトにどれだけの情報量があるのか分からないけど、日本でもこういうサービスがはやく始まればいいのに、と思っていたのだ。

そうこうしていたら──。
やってくれましたよHome'sが。先日、ネクストの運営するHome'sで、地図から物件が探せるサービスが始まったのである。
地図はマピオン(アルプス社)のものを使っていて、Ajaxでグリグリ動かせる。これだけ地図サービスが盛んなのにずっとおとなしくしているHome'sを見ていて、新しいことを始めようとしても既存のやり方に慣れた不動産仲介業者から反発があるのかななんて思っていたが、蓋を開けてみれば相当の物件数を確保していて使い心地が良いじゃないか。

ちょっと前に、既にエイブルも、やはりマピオンのAPIを使って地図から検索できるサービスを始めていたが、これは少々使いにくかった。おそらくHome'sのビジネスモデル(自社媒体への情報掲載でお金を取る)と、エイブルのビジネスモデル(最終的には自社店舗に客が来店してもらってお金を取る)の差異によるものかと思うが、Home'sが期待通りのものを作ってきてくれて、私は勝手に嬉しい。

地図情報に関する雑感諸々は、「地図情報サービスの明日はどっちだ──その2」へ続く。

(参考リンク)

サイバーマップ・ジャパン、不動産物件・店舗検索サービスを「HOME'S」に提供開始 :: SEM R

ネクスト、地図をスクロールして物件検索する不動産情報サービス - nikkeibp.jp - 注目のニュース

昭文社、ブログ記事に地図表示できるサービス「chizumado(ちず窓)」

百式 - 完成度高し (trulia.com) - GoogleMapsと連動した不動産情報サイト

百式 - 探すのが面倒 (HomePriceRecords.com)