地方行政というものはみなさんのイメージ通り、おかしな制度が生き残っていたりするわけだ。
意味もなくハンコ押さないといけないとかハンコ押さないといけないとか。おいおい、それ印鑑押せっていうけど、本人確認にも何にもなってないのに意味あるのかよみたいなやつ。

ということで、先日そのような、地方行政におけるおかしな制度に遭遇した。

詳細は省くが明確に生産性のない制度で、住民にとっても無駄な制度だし、行政職員にとっても意味を為していない制度だったので、「おかしくないですか?」と目の前にいた行政職員に言ってみた。

そしたらその行政職員がこう答えるのである。
「私たちもおかしいと思ってるんです……。変えてほしいと上に要望は出してるんですが、ぜんぜん変わる気配が無くて……。」

おい!

なんだよそれと思ったので、ここはひとつ、えらい人の力を借りることにした。

地方行政のえらい人といえば、議員である!!

思い出したのは、フローレンスの駒崎さんのこの発言。



そうか、政治家にメールを送ってみるとよいのだな、という気づきを得たわけである。
そこで、よし誰か(議員)にメールを送ろうと試みる。

しかしここで困るのは、誰にメールを送れば良いのかということだ。

議員はいっぱいいるが、ぶっちゃけほとんどの議員について、それぞれが普段どういう活動をしてるのか 知 ら な い。

不祥事を起こした議員は有名人なので知ってるけど、そんな人に頼み事したくないし。
さらに、前回の統一地方選で私が投票した候補者は落選してて議員じゃないし。

うーむ、じゃぁ議会のウェブサイトを見て、力を持っていそうな議員を調べてメールをしようと考えるわけである。
力がありそうと言えば第一会派! だいたい自民党的なアレである。

しかし第一会派の議員リストを見ると、なんか冴えない風貌のおっさん(おじいさん?)しかいない。
おっさんに要望を言っても、聞いてくれないんじゃないかと躊躇するわけである。

そこで次は第二会派の議員を眺めてみる。すると、第二会派は半数以上が女性である! ダイバーシティいいね、ということで、この中の誰かにメールしようと考える。

とはいってもその第二会派だけでも二桁の議員がいるので、誰にメールを送ろうか悩んだのだが、今回の要望のテーマに沿った委員会に所属している人で、かつそれなりにキャリアがあり、かつホームページなりSNSがしっかり更新されていて住民からの声を受け付けている議員にしぼりこんだ。

そしてメールを送ったのである。

ちなみに、中にはウェブサイトが存在しない議員がいたり、用意されたフォームに記入しようとするとエラーが発生するような議員もいた。まったく、選挙のときだけ特設サイトつくって、あとは未更新か……。

さて、メールを送る際、どのように書けば良いのか、ということだが、音喜多くんが過去にこんなアドバイス(?)をしている。
●地元の有権者である等、ステークホルダーであることを冒頭に全力でアピール

「◯◯先生の選挙区である××町に住んでいる(本名)と申します」※必ず本名で!
「一家5人で暮らしており、児童虐待防止に取り組む議員を応援しています」
「地域ではPTA会長を務めています」
「◯◯先生も支援を受けている××連合の役員をしています」

などなど、とにかくその議員の選挙にとって影響のある事項を冒頭に盛り込んでおきましょう。
via児童相談所ではなく、政治家(議員、首長)に「読まれるメール」を送ろう

というわけで、私も選挙権持ってるアピールしつつメールを書いた。

そしたらどうでしょう。

すぐに議員本人からレスポンスがあった。

そして、その課題に対して、議員が行政の担当課にすぐに電話してくれたらしく、30分後にまた連絡があった。
「制度を変更することになりました。」との回答である。

はやっ!

というか、そんなにはやく変えられる制度だったとは。
おそらく条例で決まっているようなものではない些細なことだし、追加予算が必要なことでもないからね。

というわけで、政治家にメールするのはまじで効果があるということを実感したのであった。

第一会派じゃないと権力が無いかなと思ったが、そういうわけでも無さそうだ。
もちろん予算が絡むような話、条例制定に関わるような話は与党系などの多数派に言ったほうが良いと思うけど……。

ついでに、意見を聞いてくれる議員がいると、その人に対する好感度があがる。
ある意味なんとなく選んだその議員だけど、普段の議会活動(議会中継の録画)も見てみようかなと思うし、政策次第で次の選挙の投票先候補にもなるよね。